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» 2017年01月11日 11時00分 UPDATE

Wired, Weird:亡き父が残してくれたマルチ電圧出力ACアダプターの修理 (2/3)

[山平豊(NSS九州),EDN Japan]

トランス、スライドスイッチ、ダイオード×4、電解コン

図3に開封したACアダプターの内部の写真を示す。

図3:ACアダプター内部 (クリックで拡大)

 ACアダプターの内部にはトランス、スライドスイッチ、ダイオード4個、電解コンデンサーが内蔵されていた。この部品構成だけでも読者には内部回路図が頭に浮かぶだろう。スライドスイッチを取り外したハンダ面の写真を図4に示す。トランスの各タップの出力がスイッチに接続され、スライドスイッチで選択されているのがよく分かった。

図4:ACアダプター内部(ハンダ面) (クリックで拡大)

 図4を見て読者は完璧にACアダプターの回路図が頭に浮かんだだろう。トランスの2次側にタップが4つあり、それぞれがスライドスイッチの左側の接点に接続されていた。そして、選択されたタップから右側のコモンから基板の上側の4個のダイオードで全波整流されて電解コンデンサーが充電され、外部へDC出力が出されていた。

各部品の動作は正常、怪しいのは……

 基板に実装されていたトランス、ダイオード、電解コンデンサーの個々の部品をマルチメーターで確認したが全て正常に動作していた。壊れていたのはスライドスイッチだけのようだ。電圧出力が出ないのは恐らくスライドスイッチの接触不良だろう。スライドスイッチを基板から外して分解した。写真を図5に示す。

図5:スライドスイッチ (クリックで拡大)

 図5はスライドスイッチを開けて、端子部と操作部を分解したものだ。上側のモールドのスライドの右側にある円と長四角の間に接触子の曲げた中央部分(赤四角表示)を引っ掛けて、接触子の丸い広がった部分でスライドスイッチの入力と出力の端子と接触させていた。良く見ると接触端子の表面にサビがあり、接触子のバネも弱くなっているようで上下の端子の接触不良があると思われた。端子の上下の金属と接触子の表面を紙やすりでこすってサビをクリーニングした。そして、スライドする接触子を曲げて少し広げたら接点の接触が回復できた。このスライドスイッチを基板に仮止めし、取り付けてスライドを動かしながら各端子の接触をテスターで確認したら、スライドスイッチの端子が全てオンするようになった。

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