メディア
連載
» 2018年09月12日 11時00分 公開

Wired, Weird:工具は預けるべし!? 保安検査後に動かなくなった工具の修理 (3/3)

[山平豊(NSS九州),EDN Japan]
前のページへ 1|2|3       

参考回路図をみてICの動作をチェック

 Webにあったこのテスター用ICの参考回路図を図5に示す。

テスター用ICの参考回路図 図5:テスター用ICの参考回路図

 テスターICのFS9711-LP1の電源端子(=図5で赤い四角で囲った部分)が分かったので、安定化電源を3.0Vに設定し、細いジャンパーを使って電源端子に通電してみた。しかし、電流は10mA程度でICは破損してないようだ。なお、この時、液晶パネルは接続していなかった。

 もしかしたら、テスター故障と判断した時に液晶のコネクター端子の接続がずれて出力と他の出力が短絡していたか誤って電源の接続端子を短絡させてしまったのかもしれない。基板の拡大写真を図6に示す。

図6:基盤の拡大写真

 図6で電源ピンの周辺が分りやすいように赤四角のマークを入れた。ちょうど、電源入力部にはタンタルコンデンサーと思われるパスコンC14が実装されていた。パスコンの両端の抵抗を測定し、テスターICは破損していないことが分かった。左側には液晶と接続する端子があった。基板を組み直し、電池を入れて通電してみた。図7に示す。

通電させた様子 図7:通電させた様子

 テスターのつまみを『Ω』に回したら、液晶パネルが表示された。テスターの端子を短絡したら0.1Ωの表示が出た。テスターは正常に電源が入り、正常な抵抗値の表示が出た。

 故障したテスターを検査した時になぜ1Aを超える電流が流れたのはまだ不明だ。とりあえずはテスターが直って、仕事は継続できるようになった。

教訓、工具は機内に持ち込むべきではない

 テスターの修理を終えたころに中国のサイトで手配した小型のテスターが届いた。2つのテスターを並べてみたらケースの色が違うだけで大きさも機能も操作もほぼ同じだった。2つのテスターを並べた写真を図8に示す。

図8:購入したテスター(=写真左)と修理したテスター

 図8の左側のテスター(UA18)の価格は、右側のテスター(PM3)の新品価格の3分の1程度だった。

 テスターが2台になってしまい、ますます修理の仕事が増えてしまいそうだ。

 あらためての感想だが、飛行機に乗るときは、工具は機内に持ち込まず、預けた方が無難だ。やむを得ず急ぎで出張する時は、15cm未満の工具を持っていくしかないだろう。またリチウム電池の検査は最近厳しくなり、テスターも持ち込み禁止になるかもしれない。

⇒「Wired, Weird」連載バックナンバー一覧

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

RSSフィード

EDN 海外ネットワーク

All material on this site Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
This site contains articles under license from UBM Electronics, a division of United Business Media LLC.