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» 2019年03月13日 11時00分 公開

ファンクションジェネレーターの基礎知識(1):「ファンクションジェネレーター」とは (6/6)

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【コラム】よいファンクションジェネレーターとは

 ここでは利用する目的にあったファンクションジェネレーターを選択する際に注意すべきことを述べる。

波形の歪みやオーバーシュートが少ないこと

 信号発生器の波形品を決める重要な仕様項目である。超低周波から幅広い帯域の波形を発生できるDDS方式ファンクションジェネレーターはD-A変換器で波形を作っているため、D-A変換器のビット数に注目が集まるが、ビット数を見るだけでは波形品位を決められない。製品仕様に書かれている正弦波の歪率、高調波スプリアスや方形波やパルス波のオーバーシュート値などに着目する必要がある。

出力ノイズが少ないこと

 アナログ式ファンクションジェネレーターの内部にはデジタル回路がないため、ノイズの少ない信号を発生しやすいが、DDS方式ファンクションジェネレーターは回路内部に高速で動作するデジタル回路を持つため、ノイズ対策が十分でない場合は出力信号にデジタル回路からのノイズやスイッチング電源からのノイズが重畳される。したがって、正弦波の仕様にある非高調波スプリアスの仕様に着目する必要がある。

波形のジッタが少ないこと

 DDS方式ファンクションジェネレーターでは原理的に方形波やパルス波でクロック周波数による波形ジッタが生じる。最近のファンクションジェネレーターにはジッタを少なくする仕組みを持った製品があるため、波形ジッタが問題になる用途ではジッタ低減の仕組みを持った製品を選ぶ必要がある。

図13:方形波のクロックジッタ(ジッタ低減の仕組みがない製品の場合) 提供:エヌエフ回路設計ブロック

トリガージッタが少ないこと

 外部からトリガー信号を受けてから、トリガー発振が始まる時間にばらつきがあると再現性のよい試験ができない。トリガージッタは製品仕様で規定されていない場合もあるので、実際の製品でトリガージッタを評価する必要がある。

 トリガージッタを低減する仕組みのあるファンクションジェネレーターではオシロスコープで波形を見るとジッタが低減していることが分かる。

図14:トリガージッタの比較(濃い青い波形はトリガージッタが少ない製品、薄い青い波形はトリガージッタが多い製品の出力波形を重ね書きした事例) 提供:エヌエフ回路設計ブロック

波形の種類が豊富なこと

 DDS方式ファンクションジェネレーターは正弦波、方形波/パルス波、三角波、のこぎり波など古くから使われている波形以外にも、用途に応じた波形を簡単に発生できる仕組みがあると、波形作成に手間の掛かる任意波形機能を使わなくても簡単に波形発生が可能となる。

 新しいファンクションジェネレーターでは用途に応じた波形をパラメーター設定だけで作ることができる機能が本体に搭載されているものがある。

図15:エヌエフ回路設計ブロック「WF1973/WF1974」に搭載されているパラメーター可変波形 提供:エヌエフ回路設計ブロック

多様な波形制御ができること

 ファンクションジェネレーターは多彩な波形を発生させるだけではなく、外部からの制御によって複雑な動作をさせることが可能な信号源である。

 最近のファンクションジェネレーターは古くからあるGPIBに加えて、LANやUSBにも対応している。このほか外部変調入力、外部トリガー入力などがあるが、これらの端子が出力ごとに独立してすべて用意されている製品(図16)と、多出力製品でもトリガーや変調の入力が1つしかない製品があるため計測システムを組む際には注意が必要である。

図16:「WF1968」の背面図 提供:エヌエフ回路設計ブロック

多出力同期発生ができること

 複数の同期した波形を必要とする際には多出力のファンクションジェネレーターを用いたり、複数台のファンクションジェネレーターを同期運転したりして多相の信号を得る。DDS方式ファンクションジェネレーターは位相精度のよい波形を発生できる構造になっているため、メカトロ機器の試験やバイポーラ電源(増幅器)と組み合わせて三相電源の模擬などに使われる。

 複数台のファンクションジェネレーターを同期運転する場合は、機能に制約がある場合があるので計測システムを構築する際には注意が必要である。

操作性がよいこと

 最近の測定器に共通することであるが、本体に搭載される機能が多くなり、取扱説明書を見ながら測定器を操作することが難しくなる傾向がある。ファンクションジェネレーターは多機能になる傾向が顕著であるため、操作性が特に重要になる。最近のファンクションジェネレーターは大きなカラー液晶画面が搭載され、多くの設定情報を容易に確認できるようになっている。ファンクションジェネレーターを選定する際には、目的にあった操作が容易に実現できるかを確認する必要がある。

図17:「WF1968」の操作画面 提供:エヌエフ回路設計ブロック

転載元「TechEyesOnline」紹介

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