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» 2013年05月27日 14時00分 UPDATE

ソリューションコラム第6回:「Solution-Edge」が日本をワクワクさせます!! ルネサスとアナログ・デバイセズのキーマンが宣言!

「Solution-Edge」は、開設1周年を迎えた。そして、エンジニアにさらなるバリューを提供すべく、新たな進化を遂げようとしている。マイコンとアナログのリーディングカンパニーのキーマンが、「未来」について語った。

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 2012年6月、ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)とアナログ・デバイセズというマイコンとアナログのリーディングカンパニーの『協働』で誕生した「Solution-Edge」。開設から1年が経過し、新たな進化を遂げようとしている。ルネサス側のSolution-Edge総責任者で、ルネサス再建のキーマンでもある大村隆司氏と、Solution-Edgeの発案者でアナログ・デバイセズの日本での営業活動を指揮する殿村裕氏に、ルネサス、アナログ・デバイセズ、そしてSolution-Edgeの未来について語ってもらった。

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ルネサス エレクトロニクス

執行役員

第一事業本部長

大村 隆司

1984年三菱電機に入社。電子デバイス事業本部でテストエンジニアとしてスタートを切る。2003年、ルネサステクノロジに転籍。SoC事業やMCU事業の事業計画部門を歴任。2010年ルネサス エレクトロニクスに転籍後、MCU事業本部の事業計画統括部長として、MCU事業の計画策定を担う。2013年2月に同社執行役員に就任。3月より第一事業本部長も兼務し、MCU事業・SoC事業・技術開発を管掌



――「Solution-Edge」開設から1周年を迎えました。

殿村:両社で連携した情報サイトを作ろうと働きかけたのがおよそ2年前。振り返れば、少ないながら競合する製品を持ち、ライバル関係にある大手半導体メーカー同士が共同でサイトを運営する前例のない試みに不安もありました。事実、いろいろな困難もありましたが、2社の『協働』で、それを乗り越え、開設1周年を迎えられたことはうれしく思います。

大村:Solution-Edgeは、マイコン世界シェアトップのルネサスと、コンバータ、アンプといった信号処理用アナログICトップのアナログ・デバイセズというトップメーカー同士が協働し、『お客様にとって最も優れたバリュー(価値)を提供する』というコンセプトで開設しました。殿村さんがおっしゃるように、この1年、困難の種は多くありました。最も端的な例が「両社で競合する製品で、どちらを優先して紹介するか」という火種でしょう。しかし、どちらの社の製品が、『お客様にとって最も優れたバリューか』を考えれば、おのずと答えは決まりました。この手の火種はいっぱいありましたが、両社の運営スタッフが常にお客様目線の高い意識を持ち続けたことで、大きな困難に直面することなく、1周年を迎えられたと確信しています。

「協働」で生まれたバリュー

――困難を乗り越えるだけでなく、この1年間に、いろいろなバリューも生まれました。

大村:Solution-Edgeのメインコンテンツでもある、ルネサスとアナログ・デバイセズの製品を組み合わせたシステムブロック図などを紹介する「アプリケーションコンテンツ」は、2013年5月末現在で101コンテンツに達しました。開設当初に、当社取締役執行役員・水垣重生とアナログ・デバイセズ日本法人馬渡修社長が皆さんとお約束した「100コンテンツ以上を提供する」という公約も少し達成時期は遅れましたが、無事に果たすことができました(関連記事:ソリューションコラム第1回)。

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アナログ・デバイセズ

代理店統括営業部/コアマーケット統括部

シニアディレクター

殿村 裕

1990年日本フィリップスに入社。1996-1997年アメリカ勤務後、営業部統括部 統括部長、ソニー・グローバル・キー・アカウント・マネージャーなどを務め、セールス、マーケティング、グローバル・オペレーション業務に従事。2008年アナログ・デバイセズに代理店統括営業部ディレクターとして入社。代理店を統括。2009年よりコアマーケット統括部責任者を兼任。2011年シニアディレクターに就任


殿村:アプリケーションコンテンツの内容も、「2社の協働がなければ実現不可能」というSolution-Edgeらしいものも生まれました。例えば、モーター制御。マイコンの高い集積性を生かした統合型システムと、性能を重視した高性能ディスクリート型システムと、方向性の違う2つの提案ができています。これまで、1社単独では、どちらか一方の選択肢しかお客様に提供できませんでしたから。

大村:サイトの枠を越えたより具体的な提案も少しずつ増えてきましたね。ソリューションコラム第3回でご紹介した両社の低消費電力製品を組み合わせた加速度センサーシステムボードもその1つです。

殿村:こうして1年を振り返っていると、協働で得られたことは多かったと思います。1社では得られない知見を多く得られたということも大きな成果でしょう。これからもその知見を生かして、よりお客様の価値につながる提案を増やしたいと思います。

気になるルネサスの今後の戦略

――ところで、この1年間にも、いろいろなことが起こりました。アベノミクス効果で円高が是正されるなど日本のエレクトロニクス業界も再起の機運が高まりつつあります。

大村:そういった意味では、当社・ルネサスも今、再建に向けて変革に取り組んでいます。この2月から鶴丸哲哉社長の下、大きく組織も変えました。少しお時間を頂いて、新しいルネサスの取り組みをご紹介してよろしいでしょうか。

殿村:大変、興味深いことですので、ぜひ、お願いします。

大村:まず、今回の組織変更では、7本部が4本部に集約され、私が担当する第一事業本部にはマイコンとSoC(System on Chip)という主力2事業のほか、技術開発機能が集約されました。簡単に言うと、複数の事業が合体して「できることが増えた」ということです。

殿村:大村さんに掛かる責任は、とても大きいですね。

大村:その責任を果たすためにも、この新しい組織で「これから何をやっていくのか」を明確にしています。

 これまでルネサスは、マイコン、SoCなどそれぞれの製品で、良いものを提供しようとしてきました。しかし、チップがいくら優れていても、実は、お客様から見れば「どうでもいいこと」だったのです。お客様が求めていることは、そのチップ、その製品で「何ができるのか」、ルネサスとして「何をしてくれるのか」なのです。そういった意味で、ルネサスは「プロダクト・メーカー」から、お客様ニーズに最適なソリューションを提供する「プラットフォーム・プロバイダ」に変わろうとしています。

「プロダクト・メーカー」から「プラットフォーム・プロバイダ」へ

SE201305_06_04.jpg ルネサス エレクトロニクスが目指す「プラットフォーム・プロバイダ」のイメージ (クリックで拡大)

殿村:お客様ニーズに最適なソリューションを提供するという点では、Solution-Edgeのコンセプトと同じですね。

大村:まさに、同じですね。これまで、ルネサスは総合半導体メーカーであり、プラットフォームを全て自社製品で構成しようとしていました。けれど、それはお客様にとって最良のソリューションではない。最良のソリューションを提供するには、積極的に外部パートナーと連携していかなければならない。「オープン・プラットフォーム・プロバイダ」を目指しています。

殿村:実は、当社も、単体製品でのビジネスモデルでは、お客様のご要望を実現し続けることは非常に難しくなると考えています。コンバータやアンプでトップシェアを誇っていますが、製造技術の進化もあり競合メーカーのキャッチアップが速い。以前のようにデバイス単体で圧倒的なアドバンテージを持つことが年々難しくなってきています。そういう意味では、ルネサスさんとの「協働」は、理想的です。特に、日本では、ルネサスさんのビジネスネットワークは圧倒的ですから。

大村:ルネサスとしても、トップベンダー同士のエコシステムを構築する上で、アナログ・デバイセズさんは欠かせない存在です。実は、ルネサス再建に向けた1つの課題に「お客様の開発期間をいかに短縮できるか」があります。売り上げを早く計上するには、お客様に早く製品の開発を終えていただき、量産してもらわなければなりません。そこで、お客様がどこに開発時間がかかっているかを分析すると、アナログの評価部分なのです。ですので、アナログ技術のソリューションを多く持つアナログ・デバイセズさんへの期待は大きいです。

オープンなエコシステムこその強み

――半導体業界には、マイコンからアナログを全て1社で手掛け、各製品を作り込んだ完成されたプラットフォームを提供するメーカーもあります。

大村:1社で作ることのできるプラットフォームの数は限界があります。オープンなエコシステムであれば、その限界はなく、お客様は、いろいろな組み合わせ、選択肢から最良なプラットフォームを選ぶことができます。それが、トップベンダー同士のエコシステムであればなおさらです。ある1社が全てのデバイスのトップベンダーにはなり得ません。

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殿村:中国など新興国では、完成されたプラットフォームを最終製品にするようなケースも多いですが、技術力のある日本ではそのようなことはありません。完全に作り込まれたプラットフォームだけを提供するのではなく、いろいろな技術を追加できるような柔軟性のあるプラットフォームも提供できるオープンなエコシステムが、日本など技術力のある場所ほど求められていると思います。

――そういった意味では、Solution-Edgeも、オープンな方向に向かうのでしょうか。

殿村:もちろんオープンな方向で考えています。最強のエコシステム完成のための環境づくりを積極的に進めていければと思います。

大村:そうですね、われわれだけでは、決して全てをカバーすることはできません。例えば、ハイパワーデバイス分野などはわれわれ2社のソリューションは少ない。ですので、Solution-Edgeのコンセプト、理念に賛同して頂けるトップベンダーがいらっしゃれば、ぜひ参加してもらいたいですね。

Solution-Edgeはエンジニアの強力ツールへ進化する

――では、2年目を迎えるSolution-Edgeの今後の展開について教えて頂けますか。

大村:これからルネサスが構築していくオープン、かつ、強いエコシステムをお客様に利用してもらうための1つのツールとして、強化していきます。ルネサスが「オープン・プラットフォーム・プロバイダ」となるためには、投資も必要だと考えています。もちろん、Solution-Edgeにも、人を含めてしっかりとした投資を行います。

殿村:そうですね、より使いやすく、お客様のバリューにつながるツールとして進化していくことがテーマですね。実際に、エンジニアが設計に活用できるものを提案できるよう、2社でいろいろな準備に取りかかっています。

――もう少し具体的にお教え頂けないでしょうか。

殿村:詳しくご説明したいのですが、まだ、準備段階であまり詳しくは言えないのですが、Solution-Edgeで紹介しているアプリケーションコンテンツなどを基に、ルネサス製品、アナログ・デバイセズ製品を使ったシステムの開発、評価をより簡単にする「ツール」を用意しようとしています。実際、ルネサスのマイコンボードを購入して、アナログ・デバイセズのアナログICの評価ボードと連携させようとすると、いろいろと手間が掛かりますよね。その辺りの手間を大きく改善するツールを用意しようとしています。

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大村:そうですね、予定通り、開発が進めば、近々、正式にご紹介できるはずです。他にも、いろいろな仕掛けを用意していますので、ぜひ、期待してもらいたいですね。

殿村:2年目を迎え、サイトも大幅にリニューアルしました。Solution-Edgeが「ハードとソフト」、「デジタルとアナログ」の境界で起こる問題を解決するツールとして広く認知され、活用されればとも思います。

大村:ルネサスも、Solution-Edgeも変わります。日本のエレクトロニクス業界をもっとポジティブに、ワクワクさせるように頑張ります。



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提供:ルネサス エレクトロニクス株式会社 / アナログ・デバイセズ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2014年5月31日


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アナログ・デバイセズの実用回路集「Circuits from the Lab」を活用して、ルネサス エレクトロニクスのマイコン評価環境とつないで、お手軽、簡単データアクイジションシステムを構築してみましょう!

ソリューションコラムでは、これまでSE SP-01を使用したさまざまなバリエーションのデモをご紹介してきました。今回ご紹介するのは、アナログ・デバイセズの超低消費電力18ビット1Mサンプル/秒のA/DコンバータAD7982を、なんとGR-KURUMIを使用して制御&デバッグをします!

電子工作好きの皆さんにはおなじみの小型電子工作ボード(ガジェット)「GR-SAKURA」。このGR-SAKURAにセンサーを接続していろいろな装置作りにチャレンジしている方も多いと思います。そして、いろいろ工作しているうちに「もっと高精度なセンサーを使いたい」という欲求が生まれているかと思います。でも、高精度センサーをGR-SAKURAを接続するには、結構な技術力が要求されます。そこで、今回、Solution-Edgeオリジナルのインターポーザボード「SE SP-01」を使って、GR-SAKURに高精度センサーを手軽に取り付ける手順とプログラムをご紹介します。ぜひ、皆さんもSE SP-01でGR-SAKURAを究極まで進化させてください。

前回のソリューションコラムでは、SE SP-01を使って手軽にシステム構築ができる一例を紹介しました。今回は、前回に組み上げた評価環境を実際に動作させていく様子をご紹介します。SE SP-01の素晴らしさを、よりご理解頂けると思います。

アナログ・デバイセズ製の各種デバイスと、ルネサスエレクトロニクス製マイコンボードを簡単につなぐことができるようになるインターポーザボード「SE SP-01」。実際どれくらい簡単なのでしょうか。早速、SE SP-01を使ってシステムを組んでみましょう。

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