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» 2014年12月08日 10時00分 UPDATE

津田建二の技術解説コラム【海外編】:知ってるつもりの外国事情(5)――ネットワーキングを積極的に活用しよう

海外では、ネットワーキングと呼ばれるパーティがよく開かれます。日本語で言えば、人脈形成パーティといえるでしょう。海外は、日本より人脈形成に対する取り組みが熱心です。

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人脈形成パーティを楽しもう

 外国を取材していていつも感じることですが、人脈形成に対する取り組みが外国は日本よりも熱心だと思います。セミナーやイベントの開催では、ネットワーキングと呼ばれるパーティがよく開かれます。日本語で言えば、人脈形成パーティでしょう。外国でのパーティで楽しんでいる日本人は少ないのですが、実に貴重な人脈形成の元になります。いくつか紹介しましょう。

 2014年8月、ある企業のイベントにテキサス州に招かれたのですが、イベント開催の前日、メディアとその企業の要人とのパーティが開かれました。パーティに参加するのは自由ですが、ここでは飲み物を片手にちょっとした料理をつまみながら、ワイワイガヤガヤと話が弾みます。もちろん仕事の話だけではなく、野球やサッカーの話でも良いでしょうし、娯楽の話でも良いでしょう。要は、お互いに打ち解けて、仕事上のつながりを持てればよいのです。

 私は数年ぶりに前の会社の姉妹誌の記者たちに会いました。その内の1人は、私が日本語版を発行した時の米国本誌の編集長でした。米国でも日本でも業界雑誌は次々と休刊に追い込まれ、インターネットの媒体に姿を変えました。彼女は、媒体を続けられた珍しい記者です。元EDN Asiaの記者にも会いました。シンガポールをベースにした記者活動をしていましたが、媒体の休刊に伴い、Control Engineering Asiaという媒体で計測・制御分野に移っていました。かつての記者たちの消息を知るだけではなく、そのパーティでは、主催企業の経営人にも会い、翌日からのイベントの予備知識を得ることができました。

 数年前、ドイツの企業の招待でミュンヘンに行きましたが、ある晩、欧州のメディアを集めたネットワーキングパーティを開いてくれました。ドイツ人は日本人とよく似ていて勤勉でコツコツ働く、モノづくりに向いた国民性を持っています。今日のEUにおける圧倒的な地位は、そのような国民性によるものだと思います。その中の1つで、パワーエレクトロニクス関係のメディアはいまだに紙の雑誌を発行していて、広告もたくさん入っています。その媒体の編集長から毎月雑誌を送っていただいています。その中の記事で翻訳させてほしいとメールを出したところ、快諾してもらい、翻訳掲載させてもらったことがあります。今でもこの雑誌とは付き合いがあります。

政府主催のネットワーキング

 英国では、政府の組織が半導体関係のセミナーとネットワーキングパーティを開いてくれることがあります。政府組織が出資して設立したKTN(Knowledge Transfer Network:知識移転ネットワーク)という組織があります。ここが起業したてのベンチャーや中小企業に対して、全国規模での大手と同様の知識と情報の共有を進め、イノベーションを生み出す支援をしようとするものです。セミナーを全国で1年に20〜30件、開催しますが、その狙いはやはりネットワーキングです。

 そのセミナーの1つに参加しました。テーマは、SoCとミクストシグナルLSIでした。午前中に話を聞き、ランチタイムはネットワーキングになりました。ブッフェ形式の食べ物を採ろうとしていた矢先、不意に声をかけられ話してみると英国には珍しい広報会社の人でした。広報会社では、英国のエレクトロニクス企業をメディアに紹介します。英国では政府がビジネスの仲介役をする、UKTI(UK Trade and Investment:英国貿易投資総省)という組織があり、米国と違い民間の広報会社は少ないです。しかし、この広報会社の方にエレクトロニクスや半導体のシンクタンクを紹介してもらうなど、欧州の情報収集する際のソースを得ることができ、今でも活用させていただいています。12月に入ると、そのソースの方が来日されるので情報交換をします。

記者同士のネットワークも大切に

 2014年9月に行った企業では、広報部門の人たちと日本のメディアとの強いネットワークを築き、東京に帰ってからも今度は日本式の宴会を行いました。私のようなフリーランスのジャーナリストはあらゆる情報ネットワークを活用して特長を出すため、業界のネットワークだけではなく記者同士のネットワークも大切にしています。

tt141208SE_TSUDA001.jpg Globalpressによるプレスツアーの一コマ

 Globalpressがこれまで春と秋に開催していたプレスツアーでは、企業の最新の話を聞いて記事を書く訳ですが、ここでも記者同士のネットワークを大切にしています。もちろん、このネットワークからfacebookやLinkedInにつながり、フリーの私としては仕事をいただくこともあります。Globalpressのプレスツアーに参加してきた欧州、アジアの記者と、もっと以前からのEDNやEE Times、Electronic News、Electronic Designといった雑誌の記者とも付き合ってきました。彼らのほとんどがインターネット媒体に移り、紙からネットへの移行を日本以上に速いスピードを感じます。

無用の争いは避けられる!

 私のようなジャーナリストは業界ネットワークと記者のネットワークが重要で、台湾や韓国、中国、ドイツや英国などの半導体・エレクトロニクス業界の動きについて情報交換します。エンジニアの方々もこの業界だけではなく、IT業界やサービス業界、それも外国も含めた産業の方々と人脈を持たれることを勧めます。無用の訴訟争いなどは避けられ、ビジネスに生かせると信じます。

Profile

津田建二(つだ けんじ)

現在、フリー技術ジャーナリスト、セミコンポータル編集長。

30数年間、半導体産業をフォローしてきた経験を生かし、ブログや独自記事において半導体産業にさまざまな提言をしている。




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提供:ルネサス エレクトロニクス株式会社 / アナログ・デバイセズ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2015年5月31日


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2014年9月、ルネサス エレクトロニクスのイベント「DevCon Japan2014」にて、加賀デバイスブースにてソリューションエッジのインターポーザボード「SE SP-01」を使ったデータ・アクイジション・システムのデモが披露されました。今回は、このデモの詳細を加賀デバイスの開発担当者自らがご紹介します。

アナログ・デバイセズの実用回路集「Circuits from the Lab」を活用して、ルネサス エレクトロニクスのマイコン評価環境とつないで、お手軽、簡単データアクイジションシステムを構築してみましょう!

ソリューションコラムでは、これまでSE SP-01を使用したさまざまなバリエーションのデモをご紹介してきました。今回ご紹介するのは、アナログ・デバイセズの超低消費電力18ビット1Mサンプル/秒のA/DコンバータAD7982を、なんとGR-KURUMIを使用して制御&デバッグをします!

電子工作好きの皆さんにはおなじみの小型電子工作ボード(ガジェット)「GR-SAKURA」。このGR-SAKURAにセンサーを接続していろいろな装置作りにチャレンジしている方も多いと思います。そして、いろいろ工作しているうちに「もっと高精度なセンサーを使いたい」という欲求が生まれているかと思います。でも、高精度センサーをGR-SAKURAを接続するには、結構な技術力が要求されます。そこで、今回、Solution-Edgeオリジナルのインターポーザボード「SE SP-01」を使って、GR-SAKURに高精度センサーを手軽に取り付ける手順とプログラムをご紹介します。ぜひ、皆さんもSE SP-01でGR-SAKURAを究極まで進化させてください。

前回のソリューションコラムでは、SE SP-01を使って手軽にシステム構築ができる一例を紹介しました。今回は、前回に組み上げた評価環境を実際に動作させていく様子をご紹介します。SE SP-01の素晴らしさを、よりご理解頂けると思います。

アナログ・デバイセズ製の各種デバイスと、ルネサスエレクトロニクス製マイコンボードを簡単につなぐことができるようになるインターポーザボード「SE SP-01」。実際どれくらい簡単なのでしょうか。早速、SE SP-01を使ってシステムを組んでみましょう。

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