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» 2010年07月23日 00時00分 UPDATE

電源トポロジー

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電源トポロジー

図1 図1昇圧型と降圧型の回路構成
(a)は昇圧型、(b)は降圧型である。いずれも使用している素子はスイッチング素子とインダクタ、ダイオード、コンデンサで同じである。

 電源トポロジーとは、電源回路の構成方法のこと。

 例えば、DC-DCコンバータの電源トポロジーは、入力電圧と出力電圧の関係から大きく以下の四つに分類される。第1に出力電圧が入力電圧よりも低い「降圧型」。第2に出力電圧が入力電圧よりも高い「昇圧型」。第3に出力電圧が入力電圧よりも高い場合と低い場合の両方に対応できる「昇降圧型」。第4は出力電圧の極性が入力電圧の逆になる「反転型」の四つの回路である。

 いずれの回路も、スイッチング素子とダイオード、インダクタ、コンデンサといった四つの素子だけで構成可能である(図1)。この四つの素子の組み合わせ方を変えれば、いずれの電源トポロジーにも対応できることになる。

SEPICとは何もの?

図2 図2 SEPICの回路構成
図1の降圧型や昇圧型に比べると回路を構成する素子が多い。この分、回路動作が複雑になっている。

 電源トポロジーは上記の四つ以外にも存在する。例えば「SEPIC」である。アナログ半導体メーカーが製品化しているDC-DCコンバータ制御ICのデータシートの中に構成可能な電源トポロジーとして「SEPIC」の名前が記載されていることが多い。目にされたことがある方も多いだろう。SEPICとは何だろうか?

 SEPICとは、Single Ended Primary Inductor Converterの頭文字をとった名前で、「セピック」と発音する。昇降圧型に対応したDC-DCコンバータ・トポロジーの一つだ。回路のアイデア自体は30数年前から存在していたが、広く普及し始めたのは10年ほど前からである。その理由は、回路を構成する素子数が多く、回路動作も複雑な点にあった(図2)。ただし、半導体技術の進歩で、SEPICに対応したDC-DCコンバータ制御ICの実用化が始まり、現在では容易に構成することが可能になっている。

 SEPICのメリットは、一つの回路で昇圧と降圧の動作が実現できることに加えて、入力電圧に現れるリップル成分が非常に小さいことが挙げられる。ただし、出力電流のリップル成分は比較的大きい。このため比較的消費電流が少ない携帯型電子機器には最適なトポロジーと言えるが、大電流用途には向かない。

フライバック、フォワードとは?

 ここまでの説明は、入力と出力の間で絶縁を確保していない非絶縁タイプのDC-DCコンバータ・トポロジーが対象だった。従って、トランスで絶縁を確保した絶縁タイプのDC-DCコンバータには、前述した構成とは異なるトポロジーがある。

 代表的なトポロジーとしては、フライバックとフォワードが挙げられる。いずれも回路構成は似ているが、動作の仕組みが異なる。フライバックは、スイッチング素子がオンの期間にインダクタンス成分にエネルギーを蓄え、このエネルギーをオフの期間に出力する方式だ。一方のフォワードは、スイッチング素子がオンの期間に、エネルギーを一次側から二次側に送る方式である。

 フライバックは、出力電力容量が大きな電源回路には適しておらず、小容量の電源回路で使われている。さらに、広い入力電圧範囲に対応できるというメリットがあるが、比較的大きなピーク電流がスイッチング素子やインダクタに流れるというデメリットを抱えている。フォワードは、より大きな電力を取り出しやすく、安定した制御を実現できるため多くの電源回路で使われている。


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