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アナログ・フロント・エンド(AFE)これだけは知っておきたいアナログ用語

» 2013年05月20日 00時00分 公開
[PR/EDN Japan]
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アナログ・フロント・エンド(AFE)

 アナログ・フロント・エンドとは、センサなどの信号検出デバイスと、マイコンなどのデジタル信号処理デバイスを結ぶアナログ回路のこと。英語表記である「Analog Front End」の頭文字をとってAFE(エーエフイーと発音)と呼ぶこともある。

 センサなどで検出したアナログ信号は、微弱であり、雑音成分が多く含まれているケースが多い。このため、このままではA/Dコンバータでデジタル信号に変換することは難しい。そこで、センサから出力されたアナログ信号を調整する役割が必要になる。それがアナログ・フロント・エンドである。その役割から、シグナル・コンディショニング(信号調整)回路と呼ばれることもある。

アンプ、フィルタ、A/Dコンバータで構成

 一般に、アナログ・フロント・エンドは、アンプやA/Dコンバータ、フィルタなどの半導体チップで構成される。さらに詳しく見ていけば、アンプにはオペアンプや計装(インスツルメンテーション)アンプ、トランスインピーダンス・アンプなどがある。

 もちろん、それぞれの機能を実現する半導体チップは、ディスクリート品が用意されているほか、用途によっては複数の機能を集積した統合品も製品化されている。例えば、アンプとA/Dコンバータを集積化した半導体チップや、A/Dコンバータとマイコンを集積化した半導体チップなどを入手することが可能だ。

 集積度が高いアナログ・フロント・エンド・チップの具体例としては、テキサス・インスツルメンツ(TI)の「LMP90100」が挙げられる(図1)。これは圧力センサや温度センサに向けたアナログ・フロント・エンドを集積したものだ。プログラマブル利得アンプ(PGA)やΔΣ(デルタ・シグマ)型の24ビットA/Dコンバータなどを1チップに収めた。接続するセンサ素子の特性に合わせて、アナログ・フロント・エンド部の特性や、センサ素子を駆動する電流源の特性を調整できるコンフィギュラブル機能を備えている。FA(ファクトリ・オートメーション)機器などに向ける。

図1 LMP90100の内部構成
プログラマブル利得アンプやΔΣ型の24ビットA/Dコンバータなどを集積した。チップ内部のパラメータは、TIが提供するWeb上の回路設計支援ツール「WEBENCH® Designer」で設定できる。

※WEBENCHはTexas Instrumentsの商標です。その他すべての商標および登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。


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提供:日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2014年3月31日

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