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» 2013年03月19日 00時00分 UPDATE

これだけは知っておきたいアナログ用語:Liイオン2次電池

[PR/EDN Japan]
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Liイオン2次電池

 Li(リチウム)イオン2次電池とは、携帯型電子機器などで主に採用されている充電式の電池(2次電池)のこと。現在、実用化されている2次電池の中では、体積エネルギー密度と重量エネルギー密度のいずれも最も高い。つまり、最も小さくて軽い2次電池である。

材料を変更して、高エネルギー密度を実現

 Li(リチウム)イオン2次電池が初めて実用化されたのは1990年のことである。ソニー・エナジー・テック(現在のソニー・エナジー・デバイス)が世界に先駆けて製品化を発表したのが始まりだ。当時のLiイオン電池の体積エネルギー密度は220Wh/L、重量エネルギー密度は115Wh/kg。現在の製品と比べると、体積エネルギー密度は約1/3.5、重量エネルギー密度は約1/2.5だった。

 約23年の間で、体積エネルギー密度は約3.5倍に、重量エネルギー密度は約2.5倍に高まった。こうした性能向上を実現できた最大の理由は、電池内部に使う材料の進化にある。実は、一口にLiイオン電池と言っても、実用化当初のLiイオン電池と現在のLiイオン電池とはかなり大きな違いがある。

 一般に2次電池は、正極材料、負極材料、電解液、セパレータなどで構成される。この中で、電池のエネルギー密度に大きく寄与するのは正極材料と負極材料である。実用化当時、正極材料にはLiCoO2(コバルト酸リチウム)、負極材料にはコークス系炭素材料が使われていた。しかしその後、材料開発によって安全性を確保しながらエネルギー密度を高めることが可能になり、現在、正極材料にはLiCoO2とLi(Ni-Co-Mn)O2の混合材料など、負極にはグラファイト(黒鉛)系炭素材料などが採用されている。この結果、エネルギー密度は大幅に増加し、体積エネルギー密度は約750Wh/L、重量エネルギー密度は約250Wh/kgに達している。

 このほか最近では、正極や負極に新しい材料を用いるLiイオン電池が登場している。代表的なのは、欧米や中国のメーカーがこぞって開発を進めている、正極材料にLiFePO4(リン酸鉄リチウム)を使ったLiイオン電池である。エネルギー密度は若干低くなるものの、コストを削減できる点が特長だ。

電池残量計ICや保護ICが不可欠

 Liイオン電池を携帯型電子機器に搭載する際は、電池残量計ICとともに使用するのが一般的だ。電池残量計ICは、電池に蓄えられているエネルギー残量を求めて、ホスト・システムに報告する役割を果たす。

photo 図1 TIの電池残量計IC「bq27520」

 電池残量計ICは、さまざまな半導体メーカーが製品化しており、残量を算出する方式も複数ある。その中で最も高い精度で残量を検出できるのは、テキサス・インスツルメンツ(TI)が開発した「インピーダンス・トラック(Impedance Track)」方式である。これは文字通り、電池セルのインピーダンスを把握する方式だ。この方式を採用する電池残量計ICとしては、例えば「bq27520」がある(図1)。これは、スマートフォンやタブレット端末などに向けた製品で、残量検出の精度は98〜99%と極めて高い。


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提供:日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2013年3月31日

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